自分で着物を着られるまで

着物雑記
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練習に掛けられる時間、密度、参考媒体、着物に触れてきた環境かどうか。人それぞれ背景や練習環境が違うので、一概にどれぐらいで着られるようになれるかははっきりとは言えません。

目指すものによってゴールが違うので、着れたかどうかの合格点も人それぞれ。

私の場合は、着物・着付けの知識がゼロの状態から着付け教室に通い、授業時間(1回2時間、3か月で8回)だけ練習して自分で着て外に出られるようになったのは、始めてから6か月後。着付け教室の2つ目のクラスの修了式に初めて自分の着物を自分で家で着て会場まで行きました。

もちろん自宅で練習したり、綺麗さを求めるとその限りではないけれど、教室だけを利用してって言うと体感的にはそんな感じ。3か月でもギリギリ着られるけど、ひとりで着て外に出るのはちょっと……っていうのが正直なところ。手順を覚えられたかどうかっていうのが3か月。

最初は長襦袢と着物と帯と、覚えることが多すぎるのもあるかも。

私が通っているのは振り替えができ、無料レンタルができる「きもの着方教室いち瑠」です。

きもの着方教室いち瑠は日本和装協会認定校であり、資格取得も目指せる教室です。

クラスは全部で8つ。

基礎科 初級:カジュアルな着方(名古屋帯) 8回(3か月)

    中級:フォーマルな着方(袋帯) 8回(3か月)

    上級:自分で綺麗に着る 8回(3か月)

極み科 初級:20分でカジュアルに着る(名古屋帯) 7回(3か月)

    中級:15分でフォーマルに着る(礼装・略礼装) 7回(3か月)

師範科:13分で人に礼装を着せる 15回(6か月)←合格で看板がもらえる

上級師範科:13分で人に留袖を着せる 15回(6か月)←今ここ受講中

教授科:23分で人に振袖を着せる 15回(6か月)

簡単にまとめると上記のようになります。袴のコースはないので、その場合は1day講座を狙って受講するしかありません。

成人式に振袖を着せたい。結婚式に留袖や訪問着を着たい、着せたい。などピンポイントでここだけ習いたいって人には向かないかな。単純にゼロから始めてそこまで進むには正直時間がかかるしお金もかかる。

あと、おはしょりが綺麗って面倒!昔は普段着だったんだから格とか関係なしに着物を自己流に自由に着たい!って人には少し窮屈に感じてしまうかも。

それはただ単に美意識、感性、目的の違いなので、それはそれで着物を楽しみましょう。

目的が違えば過程が違うのも当たり前。

運動不足解消のためにテニスをしている人とプロを目指してテニスをする人の練習内容が違うのと一緒です。どちらが良くて、どちらが悪い、ということではないですよね。

いち瑠は練習に着物、着付け道具のレンタルは出来るけど、修了式や試験日に借りる場合は要相談にはなるし、試験日の時間制限のある中で着るにはマイサイズ、あるいはマイサイズに近いサイズの長襦袢や着物は欲しくなります。

手元に着物や着付け道具がない方で授業料以外にお金は出せないという方や、着物を楽しく自由に着たいって人にとってはおそらく試験が一番のネックなので、そこからが分かれ道かな。興味本位で通うと辞め時を見極めないと辛いけど、本気で着物とお付き合いしたいって人には本当にお勧めします。

いち瑠は着物を綺麗に着る。これが実感できる教室です。

あと、持っているもの、あるものは使っていこうっていうスタンスなので、個人的にはとても嬉しかった。私の着物に対するスタンスとまったく同じだったから。

祖母のものも、母のものも、噂で聞くような「古臭い」とか「時代遅れ」と否定するような言葉は聞かなかったし、むしろ肯定の言葉ばかり。

古いからダメじゃなくて、昔のものはこうだからこうすればいいってことを教えてくれる。

着物もそうだけど、小物に関してもそうだったから、教室でも販売はしているけど、他の生徒さんの帯枕の形も伊達締めの形も様々。こういうのが欲しいんですけどって聞いた時、うちで売ってるけど高いから自分で作ったほうがいいよなんて言ってきた先生もいるぐらい笑

いち瑠は有料の着付け教室だけど、母体は株式会社一蔵さんなので、押しは強くないけれど販売会等(特別講座)はもちろんあります。意思は強く持ちましょう。魅力的な反物が部屋中にありますし、あの手この手で魅力を語ってくれますので笑

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